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経過報告

前回ブログを更新した日の深夜から、11月の上旬まで、肺気胸のため入院していました。
なかなか治療が上手くいかず、内視鏡手術をしても回復に向かわなかったこともあって、私の心は弱っていましたが、
幸い1ヶ月程度で退院することができました。
少しずつ社会に慣れ、現在は以前と同様の生活ができるようになりました。
手術後の症状として、人によっては神経痛が続く、とのことでした。
手術してからは1ヶ月以上経過していますが、いまだに若干痛みは残っています。
それでも退院後間もない頃に比べると痛みも遥かに和らぎ、楽になっています。
今年中に完全に痛みが消えてくれることを願います。

今回の入院では色々なドラマ(トラブル?)等がありました。
初日から医師の明らかな医療ミスがあったにもかかわらず不遜な態度をとっているのを見て、
普段温厚な私が大変久しぶりに怒りを露わにしたりもしましたが、
(自分の生命が関わることなので、怒るのは当然のことだと思います。
仮に私が聖人君子であったとしても、
そういう時には感情を表明して今後そういうミスをしないよう指摘しないと、
その医師が別の機会に他人に悪い影響を与えてしまう可能性だってありますよね。)
それらについては、また余裕のある時に記したいと思います。
文章を丁寧にまとめたい気持ちになったら、きちんと書き留めておきたいですね。

さて、私が入院している間は、社会のことに目を向ける余裕がなかったのですが、
世の中では様々なことが起こっていたようです。
中でも、10月下旬に、私の敬愛するシンガーソングライター、Joanna Newsom女史が新譜を発売していたことは、私にとって大変喜ばしいニュースでした。
退院して間もなくAmazonで購入しました。

今回の収録曲は全体的に短めで、
最長の曲でも7分6秒です。
(前々作の「Ys」だと、最短の曲が7分17秒です)
他は大抵3~5分程度と、よくあるポップソングと同じぐらいです。
しかし内容的には、前作・前々作よりも洗練されている印象を受けました。
メロディや伴奏の繰り返しは以前より少なくなり、常に次は何が来るんだろう?という緊張感があります。
特に1,2曲目はその傾向が強く、30秒ごとぐらいに場面がどんどん展開していきます。
以前の曲のような繰り返しを好む方もいらっしゃるかとは思いますが、
私は今回のスタイルの方が遥かに好みですね。
そんな訳で、今回のアルバムは極めて優れていると感じました。
恐らく今年聴いた中で一番のアルバムでしょう。
ここ10年間でも、これほど心を打たれたアルバムはほとんどありません。

彼女の曲に関しては、歌詞も大変好みです。
今回も相変わらず物語風味で、暗示的・難解な(Wikipediaには"cryptic"と書かれていますね)作りになっています。
私は何となく5曲目が好きだったので、インターネットで英語での歌詞解説を読んでいました。
楽曲は牧歌的でファンタジックな雰囲気なのですが、歌詞の内容は完全にSFで、時間を越えて行われる宇宙戦争のお話でした。
今までは歌詞の内容もファンタジックなものが多かったので、ちょっと読んだだけで新しい方向性に心惹かれました。
ジャンルは若干異なりますが、引用やパロディが多いのは相変わらずでした。

解説を読みながら雰囲気をつかんで日本語にしてみました。
不明な/間違ってそうな部分も多いですが、およそこんな感じです。


----------------------

第101航光部隊のワルツ

彼らが探求していた真理に到達したんだって
私が安堵していられたのは
そして私達の危機は過ぎ去ったのだと
私が信じていられたのは
先の3つの大戦に続いて起こった
あの戦争が終結する
前日までのことだった
(3つの大戦には辛うじて勝利したけど
4つ目は極めて不注意に行われてしまった)

兵隊が国会議席のような台座から打ち上げられる時
彼の艇も笛の音を立てながら上昇していった
今になって思い出せば
第101航光部隊の艇団の後姿を
雲が星条旗のように包んでいたのは
不吉な暗示だったんだってわかる

日は長く
井戸は枯れる
そして私たちは直面した
時間は宇宙よりも広大であるという事実に
私たちは「大いなる分水嶺」に惜別の辞を述べて
限界点無き擬似空間"シミュラクリージ"を見つけ出した
入植への期待は高まった

かつて私達は船首に縛り付けられていた
乗組員ではあったけれど
操縦できなかった船に
それは「あなた」や「私」が「今」という意味を持たなくなる前のお話
「ここ」についてだけを意味するようになる前のお話
(「年」ではなく「インチ」や「マイル」について、という意味よ)
そしてそれは宇宙の膨張が限界を迎えて
「時間」という概念が他の矮小な3つとともに
新しい座標に組み込まれる前のお話よ
重荷を背負い
火を起こし
煙草を交易しながら
私達の幽霊と戦争をしていた時のお話よ

(でも私はベーリング海峡大橋と黄金の門を見たわ
黄金の時代に静かに佇んでいるその姿を!
そこに私はいて、原初のままに崩落していない橋の姿を見ていたことがあるのだけれど
あなたには私がそれを守れたかどうかはわからないでしょうね)

私は夢を見ていたわ
シャボー研究所の庭園と
望遠鏡の廃墟を歩く夢
そこで私は愛する人を見た
彼の顔色は千年紀の蒼ざめた月のようだった
私はあなたの名を叫んだ
「ああ、そんなに傷ついて、どうやってここまで来たのですか?」

夢から覚めると彼はいなかった
そして永劫回帰の輪廻の中で
新しい戦争が始まっていた
ハイランド軽光兵連隊(新HLI)との戦乱の渦中に
私は叫んだ
「あなたの仲間達は一体全体どこにいるのですか?
第101航光部隊の精鋭達は!?」

もう止めて!愛しい人よ!
私達は間違っていたんだわ
光の速さで進んでも神秘は解明されないし
スライドの束を剥がしていくようなことはできないわ!
私達にわかったことは
時間は宇宙よりも遥かに広大であるという事実だけだった

そんな訳で敗残者の私たちは
航光士たちが散って行った空の下で
この丸く不毛な母なる島からどこにも行けなくなってしまった
彼らはあの風吹く高原(ハイランズ)に埋もれてしまったの?
「ハイランズ、遥けき国よ!」

----------------------


タイトルは、第二次大戦中の米空艇部隊の名前の捩りみたいです。
101st Airborne という固有名詞が元ネタです。
私は歴史に疎いので、今回色々調べて大変勉強になりました。
また、最後の一文は、シーシャンティの一節のパロディだそうです。
原詩は「ローランズ、遥けき国よ」というもので、メロディラインも同じです。
"simulacreage"という単語は造語のようで、
simulacraとacreageを合わせたもの、とのことです。
acreageはacreの変化形なので雰囲気はわかりますが、
simulacraというのはなかなか難しい単語です。
大まかな意味は、「真似をする(シミュレートされた)もの」みたいです。
SFで頻出する単語のようで、例えばフィリップ・K・ディック氏がアンドロイドを表すのにこの単語を用いているそうです。
この曲中の"simulacreage"は、広大な四次元空間を表す造語として使われているようです。
良い響きの単語ですね。

他にも様々な部分で工夫のなされてある歌詞です。
こんな素晴らしい詩が書けるようになれればいいのにな、と思ってしまいます。

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Touch0225

Author:Touch0225
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