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海開き

歌詞

山口龍彦

海開き

乾いた午後の日差しが
ビーチパラソルを輝かせる
砂浜は地獄のように
都会の人で溢れていた

見えない秋の光は
波に縛られる不屈の影
高潮に脅されてもなお
逃げ出すまいとする命

僕らはいつも塩水に浸されていて
気付かないうちに消耗していく
骨まで洗い流されて
最後には海だけが残る

青ざめた水塊なんかじゃなく
英国庭園への扉でもなく
新しい世界を凝視するため
僕は二つの目を開いた

2013/7/26

解説

4本のリードギターが対位法的に絡み合う曲です。
バロック時代の曲っぽいという意味でバロック・ポップと言えるかもしれません。
実際は教会旋法を多用しており、バロックというよりはルネサンス期の音楽らしくなっています。
拍子はわかりづらいですが、途中の速くなる部分も含めてすべて5拍子です。
変拍子は一切出てきませんが、リズムを結構揺らしているので、拍子が安定していない感覚を与えてしまうかもしれません。

曲はソナタの形式に則って作りました。
基本的には序奏→提示部→展開部→再現部→コーダ、という展開ですが、変則的な部分も多いです。
曲全体を通して、冒頭のギターの主題が繰り返し用いられています。
ギター1の提示部冒頭のフレーズは、
f a g c d h e f
です。
それを受けてギター2が、
d c g h a e f d
と動きます。
これはギター1のフレーズを3度下げて逆行させたものです。
このようにいくつかのフーガ的技法が曲中に登場します。

この曲の最もユニークな点は、提示部と再現部の旋法が、冒頭の主題に基づいて決められている、ということです。
最初の「乾いた午後の~」の部分(第一主題)は、Fリディア旋法で、次の移行部はおよそAエオリア旋法で書かれています。
その後は、Gミクソリディア→Cイオニア→展開部→Dドリア→Hロクリア→Eフリギア→Fリディア、と続きます。
この頭のアルファベットが、冒頭のギターの主題の順に進んでいくように曲を組み立てました。
曲中で転調はしないけれど、旋法が決められた順番に変化していくのです。
このように冒頭にて曲の構成を宣言する、という手法を用いることで、統一感のある楽曲が出来上がると考えています。
(ただしこの曲の場合、CイオニアとなるべきところがFイオニアになっています。
これは作曲上の都合で、ソナタ形式だと一回目の第二主題は属調で書かれるためです。
今回は響きの柔らかさを求めて下属調を用いることにしました。
この部分でイオニア旋法を用いることによって、下属調の第二主題にもかかわらず、曲が一度終止する印象を与えています。)

展開部は、早いペースで転調を繰り返していきます。
ボーカルが入る部分はBマイナーから始まり11回転調します。
12音すべてのマイナー調を通過するように構成しました。
偽終止・終止の部分が合わせて4回ありますが、すべてピカルディ終止(マイナー調にもかかわらずメジャーの和音で終わらせる技法)を用いています。

コーダの部分は特に技法的なことはなく、思いつくままに作曲しました。
その結果、最後はリディア旋法ではなく、Fメジャーの調で終わることになりました。
聴きやすくて良いと思います。

今にして聴いてみると和声の粗さが目立ちますが、それはそれで独特な雰囲気を味わっていただければと思います。

作曲時期 2013/9~2013/10

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