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ドキュメントと背景?

高校時代に私が記述した修学旅行の感想文の一部を、福岡の実家にて見つけました。
明治大学博物館で見た昔の処刑器具と、大江戸博物館についての感想文です。
私なりに何かに影響を受けた文体になっているはずで、
決して他人に晒されない前提で書かれたものですが、
何かを説明するという基本的な部分がおざなりになっている印象を受けてしまいました。

当時私と共に学業の最先端を疾走していたK君(その後京大の理学部に入学して、現在連絡はとっていません)の文章も修学旅行冊子に掲載されていました。
筑波大学の研究施設を見学した際の感想文という課題なのですが、
高校2年生当時の彼の文章は非常に理路整然としています。
丁寧に専門的用語の詳細を調べて不明点を排除した上で、
分子を加速してぶつける有名な実験装置について考察しています。

当時から私は、彼と自分とは相容れない存在かもしれないと漠然と認識していました。
同時に彼の思考が行われる位置の概念的な高さについて、敗北を認めると同時に尊敬さえしていました。
それでも私は彼に多少劣る程度の成績を修めていたし、
彼の頭でっかちな理論より私の感性のほうが優れているのだと愚かにも信じ切っていたのです。
しかし8年ほど経って改めて文章力の差を見せつけられて、実家にいながらつい一人憤ってしまいました。
ニュートリノへの明確な関心と、断頭台への曖昧な抒情。
結論の導き方を知らない私に、彼に勝つ術などあるはずがなかったのです。

今一度高校時代に戻るとすれば、私はK君ともっと仲良くなりたいと思います。
表面上の会話(当時私は多くの物事に対して冷めた視点で認識しており、対人関係も例外ではありませんでした)に終始する関係を断ち切ってしまって、
例えば小論文試験に出てくるような社会問題について議論したり、
あるいは国語の先生が私達に出題したように、「カラマーゾフの兄弟」におけるアリョーシャとイワンの神に関する論争を真剣に模倣したり、
僕はそんなことがやりたい。
彼の底知れない洞察力の上辺だけでも味わいたい。
そしてK君という人物について、僕は心から興味を持ってみたいと思うんだ。

高校時代の文章は、確かな成長の証として私の目の前に登場します。
8年しか経過してないけど、君は可愛い文章を非難できる程度には成長したんだよって、
私のノートが私に語りかけてくれます。
本当に物事を語っているのは高校時代の私のはずなのに。
まるで当時の私がノート一冊一冊に種を蒔いて、
命が出来上がって語り出すのを待っていたみたいです。
人によってはそれは種じゃなくて時限爆弾の類なのかもしれません。
けれどもそれを破裂させてしまうことは本当に勿体無いことです。
これからも私が記述して行く文章が、
私が得た栄養の一部を吸い取ってうまく発芽してくれるように祈っています。
願いを込めて、種を蒔くこと。
可愛くて仕方のない植物を育ててみましょうか。

実家の本棚の中では、しかしながら、本当に探していた物は結局見つけられませんでした。
ポケモン赤、銀、ルビーの三点セットや、
ウェハースのおまけについてくるビックリマンシールをレアカード含めて数枚発見することはできました。
けれど、私が見つけたかったのは、高校二年生の春から夏にかけて綴っていたはずの一行日記帳なのです。
その日にとった行動や読んだ本について、
そしてゲームのプレイ内容について書かれたメモの集合体です。
例えば夏のとある日の日記には、「耐暑行進」という名の高校行事(内容は学校から20km程度離れた所にある山まで、二年生全員で徒歩で往復するもの)の道中で、
特殊なルールの採用されたしりとりを、F君とM君とY君と4人で行ったこと。
加えて帰宅後に進めたサモンナイト2のプレイ記録が書かれているはずです。
残念ながら私の日記帳は、おそらく私自身の手によって捨て去られてしまいました。
紙という媒体は、少々の生活の変動に伴って人知れず闇に葬られてしまいます。
あの日記帳に再び出会いたい。
思いがけぬところから俯瞰的情報を私に与えてくれたかも知れないのに。

私達は記述されたもの"script"を過信する傾向にあると思います。
書物は平気な顔をして私達を容易く裏切るということを、決して忘れるべきではありません。

畢竟。
ここまで私自身の文章についていろいろ雑談めいたことを書いてきましたが、文章は物事を伝えることができなければ意味がありません。
一般的に文章の洗練には構築と模倣が効果的だと考えます。
構築とはあらかじめ断片的に内容をリストアップして、
それらのラインが最低限の論理で結びつくように手を加えること。
模倣とは既存の文章の作り方や使用されている単語を真似ること。
そして、大事なのはそれを繰り返して実行すること。
文章に取り組む不断の努力が、私達の説得力を高めてくれる最も効率的手段です。

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Author:Touch0225
神奈川県在住

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